前回の記事(第1回はこちら)では、**「成功すれば幸せになれる」は本当か?**という問いを投げかけました。
今回は、その続きとして、実際に人はどんな時に「幸せ」を感じているのか?
──を、最新の幸福度アンケート結果から見ていきましょう。
📊 幸福度アンケートが教えてくれる「本当の幸せ」
✅ ① ソニー生命「人生の満足度に関する意識調査」より
全国500人に聞いた、「あなたが幸せを感じる瞬間」TOP5
- おいしいものを食べている時
- 趣味に没頭している時
- 家族と一緒に過ごしている時
- 旅行・温泉に行った時
- パートナーと話している時
🌱 ポイント:「今ここ」の楽しさや、人とのつながりが中心。
✅ ② イプソス「グローバル幸福度調査2025(日本)」より
「あなたが幸せだと感じる理由は何ですか?」
- 家族との関係(41.1%)
- 感謝されている・愛されていると感じること(41.0%)
- 健康であること(36.5%)
- 経済的安定(34.7%)
- 趣味や好きなことに時間を使えること(33.2%)
🌱 ポイント:「勝った」「出世した」は上位に入っていません。
✅ ③ 電通マクロミル「幸せの構造分析」
幸せを感じた体験で多かったのは…
- 愛されていると感じたとき
- 誰かを想って行動したとき
- 人の役に立てたとき
- 家族と一緒に過ごしている時間
- 子どもの成長を実感したとき
🌱 ポイント:「利他的な行動」や「感情の共鳴」に幸福が宿る。
✅ ④ 博報堂「幸福写真調査」
写真に表れた“幸せ”なシーンTOP5
- 自宅の食卓での団らん
- 季節の料理や行事食
- 家族で出かけた風景(海・山・公園など)
- 子どもの笑顔・寝顔
- 育てた野菜・植物
🌱 ポイント:「ありふれた日常」が、実は一番の幸せ源。
💡 見えてきたこと
- 「勝った」「モノを手に入れた」は幸福要因から外れている
- 幸せの中心にあるのは、「家族」「つながり」「感謝」「食」「育む」
- 幸せは、特別なことじゃなく、日々の小さな積み重ねから生まれている
🧠 科学が証明:「幸せ → 成功」の順番
これまで多くの人が「成功すれば幸せになれる」と信じてきました。
でも、最新の心理学・脳科学ではこう言われています。
「幸せであることが、成功を引き寄せる」
🔬 実証された研究結果
- ショーン・エイカー(ハーバード大学)
→ ポジティブな脳状態の人は、生産性が31%アップ、創造性も上昇。 - ソーニャ・リュボミアスキー(心理学者)
→ 幸福度が高い人ほど、長期的に収入も増えやすい。 - キング&ディーナー
→ 幸福な人は、仕事・恋愛・健康・人間関係の全領域でうまくいきやすい。
🧩 幸福のブースター:利他行動のパワー
幸せになる最短ルートは、「誰かを喜ばせること」。
- 誰かを助けたとき、自分の脳は「意味」と「喜び」で満たされる
- ボランティアをする人は、される側よりも幸福度が高い
- 組織心理学者アダム・グラントも「Giver(与える人)は成功しやすい」と指摘
🔑 We Give, We Gainという生き方へ
この混迷の時代に、ただモノや成果を追うのではなく
「誰かに喜んでもらうこと」を自分の幸せにしていく。
- 夕飯を作る
- 感謝を伝える
- 子どもの話を最後まで聴く
- 友達にちょっとした励ましを送る
そんな小さな“Give”が、自分の内側を整えてくれる循環をつくります。
🚀 次回予告:「感謝」がすべての起点になる
次回は、「ありがとう」という一言が
どれだけ人間の脳・心・関係性に影響を与えるかを、科学的に深掘りしていきます。
- 感謝がストレスを減らす?
- 感謝で睡眠や免疫力が上がる?
- 感謝が“つながり”と“希望”を育てる?
お楽しみに。
🌀今日の問い
あなたが今日、「ああ幸せだな」と思えた瞬間は、どんな時でしたか?
🧭今日の一歩
その小さな幸せを「誰かと分かち合ってみる」。そこから、始まります。